アムステルダムがほぼ全域でドローン禁止な理由

オランダの空港の周囲には、半径約15kmのCTR(管制圏)が広がり、航空管制が管理しています。スキポールのCTRは、滑走路から十数km離れたアムステルダム中心部をはじめ、市内のほとんどの地区を覆っています。LVNLは、オープンカテゴリーの飛行はここでは認められず、特定カテゴリーと認証カテゴリーに限られると明言しています。
CTR内で飛ばすには、少なくとも2日前に飛行計画を提出し、管制塔の許可を得たうえで、飛行中ずっと無線連絡を保たなければなりません。この手続きは趣味用ドローンを想定したものではありません。飛行機で到着する方は、スキポール空港からアムステルダム中心部への行き方で空港からの交通手段を詳しく紹介しています。
オランダの検察は2024年に、王宮の屋根にドローンを落としてしまった操縦者の事例を公表しました。場所はダム広場です。CTR内で、人の集まりの上空を、登録なしで飛ばしていたというもので、ドローンは警察に押収され、操縦者は350ユーロを支払いました。
2026年11月26日からの変更点
インフラ省は2026年9月、スキポール、ロッテルダム、フローニンゲン、マーストリヒト、レリスタットのCTRを新たに区切り直すと発表しました。2026年11月26日以降、空港からおよそ5km以上離れたこれらの区域の一部では、航空管制への連絡義務がなくなります。該当する区域はGoDroneに表示される予定です。そのほかの禁止(ヘリポート、港湾、重要施設)は変わりません。
オープンカテゴリーのEU規則
オランダはEASAが定めるEUの規則を適用しています。オープンカテゴリーは低リスクの飛行を対象とし、ILTの許可は要りません。高度は120m未満、ドローンは目視できる範囲に置き、物を投下しないことが条件です。オランダでは、日の出の15分前から日没の15分後までしか飛ばせません。
| サブカテゴリー | 対象の機体 | 主な制約 |
|---|---|---|
| A1 | クラスC0(250g未満)またはC1(900g未満) | 人の集まりの上は不可。C1では人の上空もできるだけ避ける |
| A2 | クラスC2(4kg未満) | 人の上空は不可、距離を保つ、A2証明書が必要 |
| A3 | クラスC3・C4(25kg未満) | 住宅地、商業地、工業地、レジャー施設から150m以上離れる |
2024年1月1日より前に販売された、クラス表示のないドローンは、条件付きでA1またはA3で飛ばせます。C1、C2、C3のドローンは、遠隔識別信号(リモートID)を発信する必要があります。
登録、証明書、年齢
- 運用者登録: 250g以上、または250g未満でもカメラやマイクを搭載した機体では必須です(おもちゃは対象外)。EU居住者は居住国で登録します。EU域外からの訪問者は、最初に飛ばすEU加盟国で登録し、オランダならRDWで行います。料金は23ユーロで、その後は年13ユーロです。登録番号は機体に貼り付けます。
- 操縦者証明書: 250g以上の機体では、オンラインの筆記試験でA1/A3証明書を取得し、A2サブカテゴリーではさらにA2証明書が必要です。有効期間はEU全域で5年で、飛行中は携帯してください。
- 年齢: 単独で飛ばせるのは16歳からです。それより若い場合は、必要な証明書を持つ16歳以上の人の監督のもとで飛ばします。
- 保険: 義務なのは20kg以上の機体のみですが、RDWは、加入中の賠償責任保険がドローンをカバーしているか確認するよう勧めています。
オランダの飛行禁止区域

CTRに加えて、オープンカテゴリーは次の場所の上空で禁止されています。公共の建物、軍用地、イベントや立入規制区域、時速80km以上の道路、鉄道、病院のヘリポート、高圧送電線、飲料水の取水地、大規模な港湾、危険な工業施設、救助活動の現場です。アムステルダム港(ウェストポールト)も飛行禁止です。一部のナチュラ2000区域も、州や管理者が定める境界に従って禁止されています。王の日(キングスデー)やフェスティバルもイベントにあたるため、CTRの外でも上空を飛ばしてはいけません。
離陸前に地図を確認する
公式のツールは、LVNLの無料アプリ兼サイトであるGoDroneで、飛ばせる場所を地図で確認できます。ILTによると、赤い区域はオープンカテゴリーでは禁止、紫と青の区域は一時的なものを含む制限を示し、緑はナチュラ2000の区域です。ドローン自体のアプリだけを当てにしてはいけません。王宮の事例では、操縦者はメーカーのアプリで飛行が許可されていると思い込んでいました。
アムステルダム市は?
市は飛行許可を出していません。撮影の届け出がある場合でも、ドローンについてはILTに問い合わせるよう案内しています。政府はまた、理由なく本人が特定できる人を撮影しないこと、救助活動を妨げないことを求めています。ほかに避けたい行動は、アムステルダムで避けたいミスにまとめています。
罰金
オランダの検察が基準とする額は、許可なくオープンカテゴリー外で飛ばした場合(CTR内や群衆の上空)で250ユーロ、登録がない場合で100ユーロです。両方が加算され、状況によって引き上げられることもあり、警察がドローンを押収することもあります。
ドローンなしでアムステルダムを上から見るには

空からの眺めを楽しむなら、いちばん手軽なのはA'DAMルックアウトです。高さ100mのテラスから、IJ川とアムステルダム中央駅を見下ろせます。無料のテラスやほかの展望スポットは、アムステルダムの絶景スポットで紹介しています。
ザントフォールトの海岸はスキポールのCTRの外にありますが、隣接する砂丘はナチュラ2000の区域で、混雑したビーチの上空も飛ばせません。現地でGoDroneを確認してください。ビーチについては、アムステルダム近郊のビーチで紹介しています。
まとめの表
| 状況 | 適用される規則 |
|---|---|
| アムステルダム中心部(スキポールのCTR) | オープンカテゴリーは禁止。特定カテゴリーはLVNLの承認があれば可 |
| アムステルダム港(ウェストポールト) | オープンカテゴリーは禁止 |
| イベント、群衆、王の日 | 上空の飛行は禁止 |
| 最大高度 | 120m |
| 飛行できる時間 | 日の出の15分前から日没の15分後まで |
| 運用者登録 | 250g以上またはカメラ付き。RDWで23ユーロ、その後は年13ユーロ |
| A1/A3証明書 | 250g以上、オンライン試験、有効期間5年 |
| 単独で飛ばせる最低年齢 | 16歳 |
| 罰金の基準額(検察) | 許可なしで250ユーロ、登録なしで100ユーロ |
規則と料金は、2026年10月にオランダ政府、ILT、RDW、LVNL、オランダ検察で確認したものです。
さらに詳しく
街を上から眺めたいなら、アムステルダムの絶景スポットをご覧ください。空港からの移動はスキポール空港からアムステルダム中心部への行き方、海辺での一日はアムステルダム近郊のビーチで紹介しています。






